ホオノキ(朴の木)は、モクレン科の落葉広葉樹で、高さ35mで直径1mにもなる高木です。

 北海道から九州までの温帯を中心に分布しています。

 街路樹や公園樹としても植栽されており、例年5月〜6月頃にかけて大きな淡いクリーム色の花が咲きます。

 またホオノキは、非常に香りの良い花木として知られており、森林にホオノキが1本でもあると、辺り一面が良い香りで満たされます

 朴の葉は40cm程度あり非常に大きく、秋になると黄色に紅葉します。

 この大きさから、冬にホオノキの落葉を見つけやすく、近くに”ホオノキ”のあることが分かります。

 朴葉を使った郷土料理として、岐阜・飛騨の”朴葉みそ”や”朴葉ずし”が非常に有名です。

 また木材は加工が容易で、用途が多岐に渡り、銘木であると一本当たり約4,5000円で取引される場合もあります。(以下の記事参照)

 本記事では、”朴葉みそ”や”朴葉ずし”の料理や、木材など用途が豊富なホオノキの特徴についてご紹介していきます。

 最後までお付き合い頂けると幸いです。

”朴葉みそ”や”朴葉ずし”など朴葉を使った意外な料理とは!?

 朴葉を使った”朴葉みそ”や”朴葉ずし”は、岐阜・飛騨の特産品であり、朴葉の利用方法は多岐に渡ります。

 朴葉を使った料理は、葉の移り香を楽しむものであり、ほのかに甘い香りが食欲をそそります

 また少し炙ることで、香ばしい香りが移り、なんともお酒が欲しくなります。

香ばしい香りが特徴の”朴葉みそ”

引用:マスターさん (GANREF)

 中でも、朴葉の香りを最大限に活かした”朴葉みそ”が有名です。

 朴葉みその作り方は、まず炭火の上に金網を置き、朴葉を敷きます。

 そして、その上に飛騨味噌とネギを乗せ、油を少し加えて焼きながら食べます。

 こんがり焼けた味噌は、朴葉の香りを漂わせ、飛騨の素朴な味が口いっぱいに広がります。

 暖かいご飯はもちろん、飛騨の地酒にもぴったり合います。

 旅館で出される料理には、”朴葉みそ”の上に肉や野菜などを乗せて提供され、この場合は一品料理になります。

甘い香りが特徴の”朴葉ずし”

引用:HIRORINさん (GANREF)

”朴葉ずし”の作り方は、酢飯を朴葉に半分ほど敷き、その上に人参やレンコンの味付けした具材を細かく刻んで乗せます。

 そして、その葉を半分に折って、おひつの中に積み重ね、一晩軽い重しを乗せて仕込んで作ります。

 昔は、林業や農作業の合間に食べており、朴葉に包んであるため手が汚れにくいのが特徴です。

 また、酢飯や朴葉の殺菌効果により、日持ちが良いとされています。

 岐阜の他にも、長野奈良の郷土料理として伝わっており、お祭りやお祝い事には欠かせない料理として、現代でも広く親しまれています。

朴葉を使った意外な料理とは!?

引用:kimagureさん (GANREF)

 ”朴葉みそ”や”朴葉ずし”の他にも、朴葉を使った意外な料理があります。

 例えば柏餅のように、お餅を朴葉で包んだ「朴餅」が有名です。(以下の記事参照)

 お餅を包んだまま火に炙ると、朴葉が焼けて剥がれます。

 そうすることで、お餅に香ばしい朴葉の香りが移り、非常に美味です。

 田植え祝いに、ついた餅も朴葉で包んだのが始まりであるとされています。

 また、塩むすびを熱いうちに朴葉で包むと、香りが良く移ります。

 その他にも、お漬け物を朴葉に包んで焼いて食べる習慣もあり、朴葉を使った料理は多岐に渡ります。

木目が繊細なホオノキ材の特徴

引用:山田雄介さん (GANREF)

 ホオノキは材質が柔らかい上に、狂いがないことが特徴です。

 また、気候の変化による収縮や反張がなくひび割れがしない優れた木材です。

 その上、加工が容易で、木版細工用材として用いられていました。

 油絵のスケッチ版も、フランスではポプラ用いていますが、日本ではホオノキ材が用いられていました。

※「ポプラ」は和名「セイヨウヤナギ」であり、以下の記事で紹介しております。

 その他にも、建具、ピアノやオルガンの鍵盤、下駄の歯、刀の鞘などが主に有名です。

 ホオノキの樹皮は滑らかで、木目も繊細であり柔らかいので、昔はに使われていました。

 また、樹皮を剥ぎ取って乾燥したものは「厚朴」と称されています。

 さらにホオノキのは、材質が非常に細かいため、漆器などの研磨剤として重宝されていました。

 しかし、ホオノキは雑木林の減少に伴い、現在ではなかなか手入らなくなっています

 また、ホオノキは成長速度が早い木としても知られており、利用価値の高いホオノキの植林を検討していく必要があります。

最後に -生活に欠かせなかったホオノキ-

引用:imanさん (GANREF)

 このようにホオノキは、日本の風土に合っている樹木の一つであり、優雅な香りの花や葉っぱ、木材も昔から人々の生活に深く関わってきました

 本記事を読んで、さらにホオノキに関心を持っていただけると幸いです。

 以上が「”朴葉みそ”や”朴葉ずし”で有名なホオノキ(朴)の特徴を紹介!朴葉を使った意外な料理の作り方とは!?」になります。

 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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※本記事は「有用草木博物辞典」を参考に執筆しております。

※アイキャッチ画像引用:たーさん (GANREF)