晩秋。実りの秋を締めくくる行楽の一つに「紅葉狩り」があります。海外と比べて日本の紅葉が映えるのは「赤」が多いからとされています。ハゼやナナカドも赤いですが、何と言っても「もみじ」が紅葉の代名詞です。

紅葉の代名詞「もみじ」の特徴と魅力を紹介!

 紅葉狩りは鑑賞が主体でありますが、本来は薬狩りのような採集も意味していました。その風習は平安時代までさかのぼります。

 「もみじ」の語源は「秋になり草木が紅葉する」を意味する動詞「もみつ」から由来しており、「もみつ」は、染め物を染める際に原料から色を「揉み出す」という意味で使われていました。そして、平安時代に「もみつ」の連用形である「もみち」が濁音化して「もみぢ」が使われるようになったとされています。

 本記事では、落葉広葉樹「もみじ」の種類と特徴を紹介しています。もみじを知ることで、紅葉をさらに楽しんで頂けると幸いです。

 葉が赤色に色付く理由は「紅葉はなぜ赤色なのか?もみじ狩りの魅力と由来」で紹介しております。ご興味がある方は是非ご覧ください。

イロハカエデ(伊呂波楓):カエデ科カエデ属

 「イロハモミジ」とも言います。紅葉に欠かすことのできない紅葉の代名詞です。小さめの葉の緑に比較的はっきりとしたキザキザ模様(鋸歯:きょし)があります。イロハカエデは端正で繊細な感じがあり、新緑も紅葉とも、とても深い味わいがあるのが特徴です。

 葉の重なり方や日の当たり方によって、同じ木の中でも赤にも橙にも黄にも紅葉します。同じ葉の中でも色分けされている場合があり、日の当たりが良い場合は赤く、日当たりが悪い場合は黄色くなることが多いです。

 5〜7つの切れ込みを「いろは・・・」と数えたことから、この名前が名付けられたとされています。

オオモミジ(大紅葉):カエデ科カエデ属

 秋が深まると1〜2日で一気に色付くとされるオオモミジは、イロハカエデの一変種とされています。イロハカエデより葉が大きく、キザキザ模様が目立たないのが特徴です。

 イロハカエデ同様、秋には赤や黄に見事に紅葉しますが。葉が大きめなので繊細さはないものの、のびやかで豪快な美しさがあります。

モミジバフウ(紅葉葉楓):フウ科フウ属

 ふう(楓)という木で、もみじの葉に似ていることから、この名前がついています。街路樹や公園樹でよく見かけられると思います。ふう(楓)は ”かえで”の漢字にも当てられ、葉の形も似ていますが、”かえで” と ”ふう” は異なる種類とされています。

 日当たり具合によって、赤や紫褐色、橙、黄と様々な色に色付き、オオモミジよりも葉が大きいので、紅葉で色づく姿は圧巻です。

最後に -京都・東福寺-

 紅葉が終わると本格的な冬に入り、年の終わりも近づいていきます。紅葉は「散り紅葉」も魅力の一つとされています。京都・東福寺は、紅葉最盛期も魅力的ですが、紅葉が終わった頃にまた訪れるとお寺として有名です。本記事を参考に、美しい紅葉を見に出かけて頂けると幸いです。

 以上が「紅葉の代名詞「もみじ」の特徴と魅力を紹介!」になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。

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