日本は国土の約70%を森林が占める「森林大国」です。

 World Bank – Data Indicators (2016)によると、日本の森林率は”世界16位”に位置しています。(以下のグラフ参照)

World Bank – Data Indicators (2016) を参考に作成

 1位は「スリナム」、2位は「ミクロネシア」と順々に続いていき、マレーシアの上に日本が堂々のランクインを果たしています。

 しかしながら、このランキングには見慣れない国々が並んでおり、森林率の順位について少しイメージしづらいかもしれません。

 そこでまず、トップ2である”「スリナム」と「ミクロネシア」”の国を紹介して、このランキングをイメージしてもらいたいと思います。

”スリナム” -自然豊かな多民族国家-

引用:中央スリナム自然公園 (Google Map)

 1位の”スリナム”は、ダントツの”98%”の森林比率を誇る国です。

 そのため、国土のほとんどが森林に覆われています。

 人口は53万人であり、人口密度は3人/km2 のとても小さな国です。

 場所は、南米の北東部にある「ギアナ3国」と呼ばれる国々の”真ん中”に位置しています。

 

 公用語が「オランダ語」であることからも、昔はオランダ領であり、

 ここでサトウキビやコーヒー、カカオなどのプランテーション農業が行われていました。

 そのため、数多くの移民が”スリナム”へ移り住み、現在では、

・インド系:27%
・黒人と白人の混血:17%
・マルーン系(アフリカ系黒人):15%
・インドネシア(ジャワ)系:15%
・インディヘナ、華人 etc.

 など、数多くの民族で構成されている「多民族国家」です。

”ミクロネシア” -美しい海が魅力的な諸島群-

 ”ミクロネシア連邦”(Federated States of Micronesia。略称:FSM)は、607の美しい島々と環礁から構成されています。

 国土の面積は、約700 km2 ですが(日本の奄美大島と同規模)、

 太平洋上の780万 km2 以上の海域にちらばっており、東西の距離は2,550 km にもおよびます。

 また1920年、国際連盟の委任により、日本が統治を行っていたことでも有名な国です。

 そのため、公用語は英語ですが、お年寄りの中には日本語が流暢な方々がいます。

 

 日本人の観光客も多く、美しい海での”シュノーケリング”や”スキューバダイビング”を楽しめる人気観光スポットが数多くあります。

 このように、森林率ランキングの上位に位置する国々は、人口はあまり多くなく、昔ながらの生活を営んでいる、自然豊かな国であるということが言えます。

先進国でありながら”森林率が高い日本”

引用:O-DAN(オーダン)

 日本は、国土面積約3,800万haのうち、森林面積が約2,500万haを占めています。(1ha当たり100m×100m)

 この森林率は、国土面積の約70%に相当します。

 経済発展している国の中では、近年スウェーデンを抜き、フィンランド(73%)につぐ”世界2位の森林大国”となりました。

 また、世界の森林率の平均が約30%であることからも、人口1億3000万人に近い人々が、”森と共存する”国はほかに類を見ません。

 さらに日本は、木の種類が1500種と多いことでも有名です。

 それではなぜ日本は、これほどにまで特異的な国になり得たのでしょうか。

 主に、以下の理由が挙げられています。

  • 日本は山が多く、複雑な地形で土壌も多岐にわたるため、それぞれの環境に適した木の植生がある。
  • 日本列島が南北に長いため、さまざまな気候帯の森林が分布している。(亜寒帯林・温帯林・亜熱帯林)
  • 日本の気候が、全体的に温暖多雨なため、植物が育ちやすい
  • ヨーロッパのように、氷河期に厚い氷(数千メートル)に覆われなかったため絶滅しなかった

 また、森林の構造も複雑で、人工林以外の森林では、高木から低木、草本やコケまでさまざまな種類が自生しています。

 加えて、針葉樹と広葉樹が混ざり合うなど、複雑な植生となっています。

日本を支えた”木”と”文化”とは!?

引用:O-DAN(オーダン)

 日本にとって幸運だったのは「針葉樹が広葉樹に混じって分布していた」ことです。(以下の記事参照)

 針葉樹である、”スギ”や”ヒノキ”は加工しやすく、温帯にも分布していたので、電動工具などがない時代でも大きな木造建築物を作ることができました。

※これら針葉樹と広葉樹の違いは、以下の記事で詳しく紹介しています。

 また、古くより木を神聖なものとして扱い、全国に多くの木にまつわる”祭り”や”行事”が残っています。

 このようにして日本人は、生活の身近な存在として”木”を選び、木を利用するために古くから植林を行ってきました

 植えたのは、スギやヒノキ、カラマツなどの針葉樹がほとんどです。

 これらは成長が早く、また保育作業がしやすく、現在においても利用価値が高いためです。

 現在の日本の森林面積は、約2,500万haで、そのうち人工林の面積は約1,000万haとなりました。

 こうして、日本は「森林大国」となり得たのです。

 以上が「<森林大国> 日本の”森林率”とは!?日本を支えた樹木の”多様性”を紹介!」になります。最後まで読んで頂きありがとうございます。

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※アイキャッチ画像引用:O-DAN(オーダン)